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T.F.W interview 8
メンズファッションプロデューサーMBさん

T.F.W interview 8

MBさん

ファッションバイヤー、プロデューサーであり現在メンズファッション業界においてもっとも影響力のあるインフルエンサー。メルマガ有料会員数は20,000人超、書籍は累計200万部、YOU TUBEのチャンネル登録者数は34万人とカリスマ的人気のMB様にインタビューさせて頂きました。

インタビュアー:菅野充/THAT’S FASHION WEEKENDプロデューサー

菅野:MBさんの幼少期や生い立ちについて教えてください。ファッションに興味を持ったきっかけも知りたいです。

MB:ファッションに興味を持ったのは兄の影響で、中学校1年生の時くらいでしょうか。活発なタイプではなかったと思います。

菅野:中学生くらいの時ですと、アメカジが流行っていましたよね。

MB:そうですね、ちょうどアメカジが流行っていた時だったので、フルカウントとかマッコイとか。レプリカデニムや古着、レッドウィングみたいなスタイルが好きでした。でも高くて買えなかったので、今でも覚えていますけど、お年玉で細身の501を買って、すごくめの詰まったスウェットを合わせたりしていました。

菅野:ちなみにご出身は?

MB:新潟です。

菅野:新潟にもそういったショップはたくさんあったんですか?

MB:新潟はめちゃくちゃお店が多いですね。割とそういう文化というか、アメカジ系のお店が多いんですよ。

菅野:ファッションや流行に敏感な地域なのかもしれないですね。ファッションが仕事になっていったきっかけは?

MB:きっかけをたどると、大学生の時の彼女がミシンを使えたので、僕が気に入っているシャツを見せて「これと同じような物作れる?」とお願いすると、型紙とかも含めて一から作ってくれたんです。「素材や手間賃とかも含めたらこれっていくらで作れるの?」と聞くと、「3000円くらいでいけるよ」って話だったので、ヤフオクに出してみたら結構売れたんですよね。

当時、ドルチェアンドガッパーナのシャツとかが好きだったので、「ドルガバをイメージして作りました!」と書いて1000円くらいから売り始めたら、9000円くらいまで値段が上がるんですよね。あれ?と、驚きました。だって別に型を抜いているわけじゃないし、コピー商品でもないのに、それでも売れちゃうんですから。

当時って安い服が無かったので、ちゃんとブランドを知っている人が制作している安い服というのが存在しなかったので、スルっと売れたんですよね。そこで、クリーニング屋さんとかでミシン出来る人がいるかと尋ねると紹介してくれたりして、そういった人にお願いして服を作るようになりました。当時としては、学生のお金稼ぎ程度なので、月に数枚作って売っていたくらいなのですが、それが一番初めの洋服に関する仕事の始まりです。

当時は、ショップスタッフになろうとは思っていなかったですね。家が豊かではなかったので、お金になる仕事をしようと思っていたんです。でも、洋服にどんどん興味がわいていってしまったので、大学2年生のときからショップスタッフとして働くようになり、就職先もショップスタッフでした。

MBさん

現在の影響力を持つまでのプロセス

菅野:今となっては、メンズファッションの世界では最も影響力のあるインフルエンサーとしての地位を築かれていらっしゃいますが、そこまでいけた理由は何だと思っていますか?

今回のイベントでは、大学生との絡みもあり、ファッションを志している子達もたくさんいます。MBさんのようにどうやったら影響力のあるポジションになれるのか知りたい子も多いと思うんです。

MB:それは「割り切り」なんじゃないかなって思います。初めにMBを名乗り始めたときに、自分でたくさんの人数を集められるとは思っていなかったんですよね。やっぱり資本力が無いと難しいことくらいはわかっていて、自分で集められる人数には限界があると思っていました。

だったら「集めなくていいや」と思って、小さなコミュニティの中でひとりひとりを成長させていくというのを突き詰めてやっていくほうが差別化になるなと思ったんです。その時考えたのが、おしゃれじゃない人の方が世の中多いので、おしゃれじゃない人を対象とする事。ファッション業界はみんなおしゃれな人を相手にしているので、ファッション業界と違う方向を向いたら、実はパイがすごく大きかったっていう話なんですけど。

これからファッション業界でご飯を食べていきたいと思った時に必要なのは、やっぱり割り切り。みんなを幸せにするとか、みんなに物を売るとかいうのはすでにやっている人がいるので、「誰に向けて」というのが大事なんだと思います。僕らの世代の時ですら、スタイリストさんは山ほどいました。だとすると僕らが出ていける領域って限られていたので、どこを専門的に突破するのかという話になると思うんです。

例えば、「自分はアメカジに強いからアメカジの伝道者」になるとか、「パンツだったら僕に聞いてほしい」とか、そういう割り切りで人を集めていくのが大事なんじゃないのかなと思います。

菅野:コレクションを見に行っても思うんですけど、ファッションに興味のあるほんの一部の人しか行かないんですよね。コレクションに出ても消費者へのブランド認知が広がらないと、ブランドの方ががっかりしていた印象もありました。

MB:ニッチですよね。

菅野:有料会員が2万人超と伺った時に、本当に衝撃的でした。メンズファッションでこれだけの人数を集めることが可能なんだ!?という驚きがすごかったです。

MB:一点突破のコンテンツというのが大事だと思うんですよね。100人集めたら1000人集めるのって結構簡単で、1000人から1万人も簡単だと思います。問題なのは0から1にすること。0から1にするときに、ショットガンのように広い範囲で1つの的を狙うのは難しいのに、そういったことをやっている人はいっぱいいるんです。じゃなくて、ライフルみたいにやらないといけない。一人を捕まえられるなら10人だっていけるはずなんです。まずは、ひとりのファンをつくることだと思っています。

MBさんが取り組むサステナブル

菅野:このイベントがチャリティとサステナブルをテーマにしています。MBさんの活動の中でもメルカリさんとサステナブルな活動をされていますが、サステナブルについて考えていることはありますか。

MB:自身のブランドで服を作っていますが、意識しなくてもサステナブルな素材が増えてきている印象があります。生地屋さんや商社さんと相談している時に、どの生地が良いかと話していても、無意識にサステナブルなものを選んでいて。僕自身の意識がそっちのほうに向いているので、作るものもだんだん変わってくるんだろうなって思います。

前々からやっているんですけど、余剰在庫を作らないようにしているんです。基本的に受注生産にしていて、交換用等にどうしても作らなくてはならないものは作っていますけど、無駄なものは作らないので廃棄もない。それ自体がサステナブルかなって思います。それでもみんなはついて来てくれるし、受注生産にするとこちらのリスクも減るので。残った在庫の処分のために定価を上げなくてはならないということもないですし。問題なのはお客さんに届けるまでに少し時間を要してしまうというところですけど、そんなに困っていないと思うんですよね。

菅野:今回たくさんのアパレルメーカーと話してきましたが、感じたのはサステナブルな活動をしていない企業はほとんどないという一方で、お客さんがそれを求めないと企業側がそういった服を作れないだろうなということ。今回のイベントは、一般向けのイベントですが、ここで消費者にサステナブルなものを選ぼうと思ってもらえるきっかけになればいいなと思っています。実際、影響力のあるMBさんのような方が、発信してくれてお客さんの価値観が変わってくれたらいいなと思います。中田敦彦さんをはじめとした影響力のある方々の発言が世の中を動かしていくなと思った時に、消費者の意識も変わっていくだろうなと。

MB:昔から、一番無駄に物をつくっている業界だと揶揄されていますからね

THAT’S FASHION WEEKENDを更に面白くするために

菅野:MBさんから本イベントについて、何かアドバイス頂けませんか?

MB:あまり作りこまないほうがみんなに伝わるかなとは思います。ファッション業界でも、テレビの業界でもがちがちに作りこんだものを提供していますけど、その流れってなんか違うなと思っていて。例えばクラウドファンディングとかって、みんながお金を出し合って未完成だったものを完成させるという形だと思うんです。服を買うときの指標となるのも、昔だったら雑誌だったけど、いまはインフルエンサーという消費者と同じ立場の人達ですよね。Amazonで買い物をする時なんかは、カスタマーを参考にする人ってかなりいると思うんです。そうなってしまうと、がちがちに完成したものを届けると、「嘘が入っているんだな」ということに消費者はもう気付いてしまっているんですよね。だからyoutubeAmazonのカスタマーを参考にしているんだと思います。

がちがちに作りこむんじゃなくて、こういうインタビューも編集無しでそのまま流した方がいい。失言しちゃいましたみたいなこともあって、そこだけ切り取られて炎上することももしかしたらあるかもしれないけれど、賢い人たちばかりだと思うので、ちょっと気を付けながら話せばそれくらいはカバーできると思うし、そういう生の感じを伝えたほうが、お客さんを逃さないんじゃないかなと思いますね。

MB:例えば、こういうインタビューも48時間放送しっぱなしという形をとって、色んな人を10人くらい呼んで交代でインタビューしていっても面白いと思います。ファッションが好きな人は血眼になって見るだろうし、そうじゃない人も興味のある人のところでは見に来ると思います。48時間ノーカットって聞くだけでも面白いじゃないですか。やっている作業としては本当に今と変わらないですしね。

僕は「無垢な情報」という言葉をよく使いますが、無垢な情報の方がみんな喜ぶんですよね、嘘が無いから。

菅野:めちゃくちゃ面白いですね勉強になります!

MBさんの今後のビジョンや、ファッションを志す若い世代の方にメッセージを下さい!

今後のビジョンと次世代へのアドバイス

MB:僕自身のビジョンはそんなになくて、関わる人が笑顔になっていってくれたらいいなと思っているんです。MBになった当初は、「どうやってをしていかわからない」という人に対して、言語化して対応することは成功しましたけど。

UNIQLOさんが頑張っているというのもありますが、この10年でメンズファッションというのはかなりレベルが上がったと思うんですよね。まだ救えていない人はいるので、そういった人たちの役に立ちたいとは思いますけど、表に出るタイプではないので海外に出たいとかはないんです。

ある一定のレベルまでいけたら、一旦全部閉じて沖縄とかで小さなセレクトショップとかをやりたいなって思っているんです。週に4日くらいあけて、お店でミシンを踏んでみたいな。今は顔の見えない人たちを対象にしているので、次は、顔の見える人を相手にしたいなと思っています。

学生に伝えたいことは、デザイナーになりたいという人もいるとは思いますが、時代が時代なので、インフルエンサーになりたいと思っている人もいると思うんですよね。でも、猛烈な影響力を持っている人たちがすでにいるので、自分との距離感を感じて萎縮してしまっている気もするんです。でも、ぶっちゃけInstagram100人フォロワーがいれば月10万くらい稼ぐことって出来るんですよ。でもなぜかみんな、インフルエンサーとしては何万人も集めなきゃいけないと、囚われてしまっていて、途方もない距離感に諦めてしまう人もいます。

どうやっているかというと、ちゃんとした100人を集めている。数ではなくて質だと思っていて、ちゃんと反応してくれる人が必要です。DMやコメントでもやり取りするような、熱いファンが100人いれば稼げるようになります。

例えば、僕がそこで古着を買ってきてカスタマイズしました、カスタマイズの金額だけいただいてもいいですか?欲しい人いますか?DMください!っていえば、売れるんです。そんなことやっている大学生もたくさんいます。実はファッションって昔よりかなりハードルが下がっていますよね。ファッションで食べていくって、僕らの世代では猛烈に大変だったけど、今の世代ではとても簡単です。

なので、インフルエンサーに距離を感じるのではなく、ちゃんとした100人を集めて、いかに大事にするかということを考えれば意外とお金にはなるので、そこきっかけにステップアップしていけばいいと思います。

僕の会員さんに大学院生の方がいて、自分でブランドをやってSNS発信もしていますが、最初は鳴かず飛ばずだったけど、いまは月収100万くらいですよ。

菅野:凄いですね、勉強になることだらけです!

本日は本当にありがとうございました!イベント当日もよろしくお願い致します! 

THAT’S FASHION WEEKEND
https://thatsfashionweekend.com

インタビュアー:菅野充/THAT’S FASHION WEEKENDプロデューサー

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